同期通信(マルチスレッド、マルチプロセス)と非同期通信の違い

同期通信、非同期通信、マルチスレッド、およびマルチプロセスは、それぞれ異なる方法でコンピュータシステムのリソースや時間を効果的に利用するための手法やパターンです。それらの主な違いと特性を以下に概説します。

1. **同期通信**:
- 処理が順番に、一つのタスクが完了した後に次のタスクが開始される方式。
- タスクAが完了するまで、タスクBは待機します。
- 例:HTTPリクエストを送信し、レスポンスが返ってくるのを待つ間、他のタスクは実行されない。

2. **非同期通信**:
- タスクが完了するのを待たずに次のタスクを開始する方式。
- 例:HTTPリクエストを送信した後、レスポンスを待つ間に他のタスクを進める。レスポンスが返ってきたら、それに対する処理を行う。

3. **マルチスレッド**:
- 一つのプロセス内で複数のスレッドを並行に実行する方法。
- スレッドは同じメモリ空間を共有する。
- 各スレッドは異なるタスクを同時に処理できる。
- リソースの共有に関する問題(例:競合状態)に注意が必要。

4. **マルチプロセス**:
- 複数の独立したプロセスを並行に実行する方法。
- 各プロセスは独自のメモリ空間を持つ。
- プロセス間の通信は、通常、IPC (Inter-Process Communication) メカニズムを使用して行われる。

**同期通信でのマルチスレッド/マルチプロセスと非同期通信の主な違い**:
- 同期通信をマルチスレッドやマルチプロセスで実装すると、各スレッドやプロセスがブロックされて待機している間も、他のスレッドやプロセスがアクティブに動作を続けることができます。
- 非同期通信を使用すると、一つのスレッド内でブロッキングせずに複数のタスクを効果的に処理することができます。これにより、リソースの使用が最適化される場合があります。

最適な選択は、アプリケーションのニーズ、リソースの利用方法、および考慮すべき制約に基づいて行われるべきです。

 

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