RESTful API(RESTful Webサービスとも言います)は、Webアプリケーションやシステム間の通信を実現するためのAPIの設計スタイルや慣習の一つです。RESTful APIはREST(Representational State Transfer)というアーキテクチャスタイルに基づいています。

以下はRESTful APIの主な特徴や原則です:

  1. リソース指向: RESTful APIでは、各リソース(例:ユーザー、商品、注文など)に一意のURI(Uniform Resource Identifier)が割り当てられます。

  2. ステートレス性: 各リクエストは独立しており、以前のリクエストや次のリクエストに依存しない。これにより、システムはスケーラブルになります。

  3. クライアント-サーバアーキテクチャ: クライアント(例:モバイルアプリやWebブラウザ)とサーバが独立して操作し、互いの進化を妨げないように設計されています。

  4. 無接続性: クライアントとサーバの間の通信は、必要最小限の情報交換で行われ、常に接続されている必要はありません。

  5. 一貫性: すべてのリソースは共通のインターフェース(通常、HTTPメソッド)を使用してアクセスされ、操作されます。

  6. HTTPメソッドの使用: RESTful APIは、HTTPプロトコルのメソッド(GET, POST, PUT, DELETEなど)を使用してリソースを操作します。

  7. セルフディスクリプティブなメッセージ: 各メッセージには、そのメッセージをどのように処理すべきかに関する情報が含まれています。

  8. レイヤードシステム: システムは階層的に構成されることができ、各レイヤは特定の機能を持ちます。

RESTful APIは、そのシンプルさと一貫性、スケーラビリティの高さから、多くのWebサービスやアプリケーションで採用されています。

 

ライバルは?

「RESTful APIのライバル」として捉えられる技術やアプローチには以下のようなものがあります:

  1. GraphQL: Facebookが開発したデータクエリ言語。クライアント側が必要なデータの形や量を指定して取得できるのが特徴。これにより、オーバーフェッチやアンダーフェッチの問題を解決することができます。

  2. SOAP (Simple Object Access Protocol): XMLベースのプロトコルで、多くの企業のWebサービスで使用されてきました。RESTと比べると、通信が重く、設定が複雑になることが多いとされています。

  3. gRPC: Googleが開発した、プロトコルバッファを使用するRPC (Remote Procedure Call) フレームワーク。高速な通信と、強い型付けのサポートが特徴。

  4. JSON-RPC と XML-RPC: それぞれJSONとXMLを使用したRPCのプロトコル。特定の手続きやメソッドをリモートで呼び出すことができます。

これらのアプローチや技術は、RESTful APIと「ライバル」として比較されることが多いですが、実際の使用シーンや要件に応じて選ばれるべきものです。例えば、柔軟なデータ取得が必要な場合はGraphQLが適しているかもしれませんし、強い型付けと高速な通信を要するシステムではgRPCが適している場合もあります。

 

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