Terraform のプロジェクトには様々なファイル構成がありますが、以下に3つの一般的な例を示します。

  1. 基本的な構成:

基本的な構成では、プロジェクトは主に3つのファイルで構成されています。

  • variables.tf: 変数の定義を含む
  • provider.tf: プロバイダの設定を含む
  • main.tf: リソースの定義を含む

この構成は、小規模なプロジェクトやシンプルなリソースの作成に適しています。

  1. モジュール構成:

モジュール構成では、リソースを再利用可能なコンポーネントとしてモジュールに分割します。各モジュールは独自のディレクトリに配置され、そのディレクトリ内に variables.tfprovider.tf(必要に応じて)、および main.tf ファイルが含まれます。

  • variables.tf: 変数の定義を含む
  • provider.tf: プロバイダの設定を含む
  • main.tf: リソースの定義とモジュールの呼び出しを含む
  • modules/: モジュールが格納されているディレクトリ

この構成は、中規模から大規模なプロジェクトや、再利用可能なリソースが必要な場合に適しています。

  1. 環境別構成:

環境別構成では、開発、ステージング、本番などの異なる環境に対応するために、環境ごとに異なるファイルやディレクトリが使用されます。通常、各環境用のディレクトリが作成され、その中に環境固有の .tf ファイルが含まれます。

  • variables.tf: 共通の変数定義を含む
  • provider.tf: プロバイダの設定を含む
  • environments/: 環境ごとのディレクトリ
    • development/: 開発環境用のディレクトリ
      • main.tf: 開発環境のリソース定義とモジュールの呼び出しを含む
      • variables.tf: 開発環境固有の変数定義を含む
    • staging/: ステージング環境用のディレク

環境別構成の続きです。

  • environments/: 環境ごとのディレクトリ
    • development/: 開発環境用のディレクトリ
      • main.tf: 開発環境のリソース定義とモジュールの呼び出しを含む
      • variables.tf: 開発環境固有の変数定義を含む
    • staging/: ステージング環境用のディレクトリ
      • main.tf: ステージング環境のリソース定義とモジュールの呼び出しを含む
      • variables.tf: ステージング環境固有の変数定義を含む
    • production/: 本番環境用のディレクトリ
      • main.tf: 本番環境のリソース定義とモジュールの呼び出しを含む
      • variables.tf: 本番環境固有の変数定義を含む

この構成は、複数の環境に対応する必要があるプロジェクトに適しています。環境ごとに異なるリソース設定や変数を適用できるため、開発、ステージング、本番環境などでリソースの設定を簡単に切り替えられます。

これらの構成は、プロジェクトの要件や規模に応じて選択されます。どの構成も、Terraform のコードの整理や管理に役立ちます。プロジェクトが成長するにつれて、より適切な構成に変更することができます。

 

開発環境、ステージング環境、本番環境はAWSの場合、アカウントごとに分けた方がいいですか、それともVPCごとに分けたほうがいいですか、それとも他のやり方がベストプラクティスとして定義されていますか?

 

 

AWS環境の分離方法にはいくつかのアプローチがありますが、プロジェクトや組織の要件によって異なるため、ベストプラクティスとして一貫した答えはありません。ただし、一般的なアプローチとして、以下の3つが挙げられます。

  1. アカウントごとに分ける:
    アカウントごとに環境を分けると、リソース、ユーザー、および権限を完全に独立させることができます。これにより、セキュリティが向上し、誤って他の環境に影響を与えるリスクが低減されます。また、AWS Organizationsを使用して、アカウントの管理と統合請求を行うことができます。ただし、アカウント間でリソースを共有する場合、設定がより複雑になることがあります。
  2. VPCごとに分ける:
    VPCごとに環境を分けることで、各環境のネットワークを分離できます。VPC内のリソースは他のVPCと通信できないため、セキュリティが向上します。しかし、同じアカウント内でリソースを共有する場合、IAMポリシーやリソースタグなどを適切に設定して、ユーザーと権限の分離を行う必要があります。
  3. タグを使用して分ける:
    タグを使用して環境を分ける場合、すべてのリソースを1つのアカウントとVPC内に配置し、環境ごとに異なるタグ(例: Environment=Development)を適用します。これにより、リソースの管理が簡単になりますが、ユーザーと権限の分離が難しくなる場合があります。このアプローチは、小規模なプロジェクトや開発チームが限られている場合に適しています。

結局、どのアプローチが最適かは、プロジェクトや組織の要件、セキュリティポリシー、管理の複雑さ、およびコストによって決まります。開発環境、ステージング環境、および本番環境の分離方法を選択する際は、これらの要因を慎重に検討してください。

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