[Terraform] required_providersで指定するバージョンは?
required_providers
ブロックを使用してTerraformプロバイダのバージョンを指定するとき、どのバージョンを指定すべきかは、プロジェクトの要件やリスク容認度によって異なります。
以下は、バージョンを指定する際の一般的なアプローチのいくつかです:
1. **具体的なバージョンを指定**:
- 例:
= 2.0.0
- このアプローチを選択すると、指定されたバージョンのプロバイダだけが使用されます。
- インフラの安定性が最優先される場合や、特定のバージョンに依存している機能がある場合に適しています。
2. **最新のメジャーバージョンを許可**:
- 例:
~> 2.0
- これにより、2.0.x の最新のパッチバージョンが使用されるようになります。
- 機能や修正の更新を受け取りつつ、メジャーな破壊的変更からは保護されます。
3. **範囲を指定**:
- 例:
>= 2.0.0, < 3.0.0
- この範囲内のバージョンを許可します。
- メジャーバージョンの変更を避けつつ、新しい機能や修正を受け取る場合に適しています。
4. **最新のバージョンを常に使用**:
- これは推奨されるアプローチではありませんが、開発環境などで最新の機能を試す場合にのみ適しています。
- 実際のプロダクション環境でこのアプローチを使用すると、未確認の変更や予期しない動作のリスクが高まります。
**的確なバージョンの指定に関するベストプラクティス**:
- メジャーアップデート(互換性を損なう可能性のある変更を含む)を避けるために、
~>
で始めるバージョンの範囲を指定することを検討してください。 - 新しいプロバイダのバージョンを採用する前に、テスト環境でそのバージョンをテストし、適切な動作を確認してください。
- プロバイダのリリースノートや変更履歴を定期的に確認し、重要な修正や変更がリリースされた場合に備えてください。
結局のところ、どのバージョン指定方法を選択するかは、プロジェクトの特定の要件や状況によって異なります。
適切なバージョン管理戦略を採用することで、インフラの安定性と新しい機能へのアクセスのバランスを取ることができます。
バージョンを調べるにはどこを参照すればいいですか?
Terraformプロバイダのバージョンを調べるには、以下の方法やリソースを参照することができます:
1. **Terraform Registry**:
- [Terraform Registry](https://registry.terraform.io/) は、公式およびコミュニティによるTerraformプロバイダとモジュールの集まりです。
- プロバイダのページを開くと、利用可能なバージョンのリスト、リリースノート、使用方法などの詳細が表示されます。
2. **Terraform CLI**:
- terraform providers
コマンドを使用して、現在のプロジェクトで使用されているプロバイダとそのバージョンを一覧表示することができます。
3. **プロバイダのGitHubリポジトリ**:
- 多くのTerraformプロバイダはGitHub上で公開されており、そのリポジトリの「Releases」セクションからリリースとそのバージョン情報を確認することができます。
- これは公式プロバイダだけでなく、コミュニティ提供のプロバイダにも当てはまります。
4. **ローカルの .terraform
ディレクトリ**:
- terraform init
コマンドを実行すると、.terraform
ディレクトリがプロジェクトディレクトリ内に作成されます。
- このディレクトリ内にはダウンロードされたプロバイダのバイナリやバージョン情報が保存されています。これを参照することで、実際にダウンロードされたバージョンを確認することができます。
5. **バージョン制約のドキュメント**:
- Terraformの公式ドキュメントには、[バージョン制約](https://www.terraform.io/docs/language/expressions/version-constraints.html)の指定方法に関する詳細な情報が含まれています。これを参照することで、どのようにバージョンを指定するかのガイダンスを得ることができます。
これらのリソースやツールを活用することで、特定のプロバイダの利用可能なバージョンや、現在のプロジェクトで使用しているバージョンを確認することができます。