Jinja2は、Pythonのテンプレートエンジンの一つで、動的にHTML、XMLや他のマークアップ言語を生成するために使用されます。FlaskやDjangoといったPythonのウェブフレームワークでもよく使われていますが、その利用範囲はこれらに限らず、テキストベースの任意のフォーマットの文書を動的に生成する用途で幅広く活用されています。

Jinja2の主な特徴は以下の通りです:

1. **表現力豊かなテンプレート言語**: 変数の展開、フィルタ、テスト、コメント、制御構造(if、forループなど)をサポートしています。

2. **継承とインクルード**: テンプレートの再利用性を高めるための機能として、テンプレートの継承や他のテンプレートのインクルードが可能です。

3. **高速**: C拡張を使用した高速な実装があり、大量のデータを扱う場合でも高いパフォーマンスを発揮します。

4. **独自のフィルタや拡張を作成可能**: 必要に応じて独自のフィルタや拡張を定義して、テンプレート処理のカスタマイズができます。

5. **自動的なエスケープ**: ウェブコンテンツの生成時にXSS攻撃を防ぐための自動エスケープ機能が提供されています。

Jinja2の基本的な使い方の例:

from jinja2 import Environment, FileSystemLoader

# テンプレートファイルを格納しているディレクトリを指定
env = Environment(loader=FileSystemLoader('path/to/templates/directory'))

# テンプレートを読み込む
template = env.get_template('mytemplate.html')

# テンプレートにデータを適用してレンダリング
rendered = template.render(name="John", items=[1, 2, 3])

print(rendered)

 

mytemplate.html:

<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>Hello, {{ name }}!</title>
</head>
<body>
<p>Here are your items:</p>
<ul>
{% for item in items %}
<li>{{ item }}</li>
{% endfor %}
</ul>
</body>
</html>

Jinja2を使うことで、動的なコンテンツを持つ文書を効率的に生成できます。

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